アンチロールバーっ!2019/07/24 11:01

まだまだNAの入庫が多い当店ですが~

NDもジャンジャンバリバリ~

今回はパワーフレックスのスタビブッシュに交換です。
各社からND用のスタビブッシュが発売されてきておりますが、今回チョイスしたのはユーザーがストリートのみの使用なので耐久性と後の異音対策にて硬質ウレタン製を選びました。

NDのスタビライザーのブッシュは何故かスタビ本体に溶着されております(謎)多分組み立て工程上の問題や、パーツ点数減らすコスト対策ですね。

確かにノーマル車高であれば何ら問題無い部分なのですが・・・ローダウンや車高アップの際にはブッシュの捻じれにより常時ストレスの掛かる部分です。

そんなストレスが何を悪さするかと言えば~
常時ゴムの捻じれにより・・・
スタビのセンター位置がブレます。
ブッシュの捻じれによりスプリングレートが変わります、縮みで硬くなり、伸びが柔らかくなります。
ま、それもセッティングの一部なのですが。相手がゴムの捻じれなので熱や劣化により何時も同じとは限らない不安定要素ではありますけどね。

問題はそれらが振動となり乗り心地に悪影響でます。

やはり多くのユーザーが気になるのは乗り心地でしょうね。

車の足回りのゴムの反発ってのは乗り心地に大きく影響します。NAロードスターのアッパーマウントなんてのは代表例でして、ボディのストレスは少ないかもしれませんが、まるでラバーサスペンションじゃね?くらいの浮遊感があります(笑)走行中絶えずボディが振動しているのはほぼアッパーマウントの悪影響ですな。

NBでは改善されてますが、アッパーのゴムの劣化などでやはり乗り心地にゴム感が出てきます。アッパーマウントはボディの剛性や足回りの固有振動に合わせた強度が必要で、場合によってはピロアッパーのようなリジットな物がシンプルで一番乗り心地が良いんです。

話それましたが、NDのスタビブッシュもローダウンの常時捻じれっぱなしの状況ではこれらに似たようなゴム特有の振動を発生させると思われます。

で、純正のブッシュを剥がして(これが微妙に大変)高強度なウレタンブッシュに交換する事で曖昧な振動を消して、スタビの動きも素直にさせるのが目的ですね。ジュラコンやウレタンなど素材は様々ですが、ウレタンであればストリートでのデメリットはほぼ無いんじゃないかな?と考えてます。

気になる方は相談くださいね~♪

さて、そんなスタビライザー。
スタビライザーってのは通称的な呼び名でして確か正式にはアンチロールバー。その昔は呼び名もアヤフヤでカンチレバーなどで通ってた薄い記憶もあります(笑)

スタビライザーはあくまでも足回りの最終味付け。前後のピッチングはスプリングレートで動きを決めて、ロール量はピッチング量を邪魔しないようにスタビでロール時のスプリングレートを稼ぎます。

ここで、勘違いしちゃいけないのは。
スタビを固めても乗り心地は変わらずにロールを押さえられるの?って話。

ストリートではそんな訳無いですね。路面のウネリやギャップにより左右のタイアが同時に動く事の方が少ないので必ず乗り心地も硬くなります。ノーマルより少し乗り心地を良くしてロールを減らすには実は逆でスプリングレートを高めてスタビを軟くするか外すのです。

その流れで話をすると車高を下げたからショートスタビリンクでスタビリンクの作用角を調整したらよいか?と言えば、それはスタビを効かせたい場合は有効で、効かせたく無いならあえてのノーマルリンクなのですな。

そうやって考えて行くと必ずしも一つ一つのメカニカル的(構造)な理想と、車の全体の仕上がりや完成度ってのは違うところにあるもんだと。

セッティングは奥深いですなぁ~


さぁ~今日も元気にいきまっしょぃっ!